大正期の「峯風級」39ノット、昭和初期の「吹雪級」38ノットと高速を誇った日本の駆逐艦だが、航続距離との兼ね合いで「初春級」「白露級」「朝潮級」が速力35ノットと低下傾向にあった。しかし、アメリカ駆逐艦の高速化に危機感を覚えた日本海軍は、より高速の丙型駆逐艦の試作として速力39ノットを目指して「島風」の建造を始めた。名前は「峯風級初代島風」が公試運転において40ノットを記録した事に由来する。
船体、装備の基本は「夕雲」級に準じているが、高速化のため全長を伸ばし、艦首もダブルカーブドバウからクリッパーバウに変更、機関は駆逐艦最大級の75,000馬力を発生、61cm5連装魚雷発射管3基は艦の中心線上に配置され、片舷15射線の強力な水雷性能を誇り、水雷戦中心の日本駆逐艦の究極と言える。公試運転時、通常の2/3ペイロードではなく1/2ペイロードながら40ノットを記録した。
同型艦16隻が計画されたが戦局の悪化により「夕雲」級に変更され、量産はなされなかった。
「島風」は1944年5月に竣工、同年11月輸送作戦に従事中、米航空機の攻撃により沈没している。
諸元 排水量 |
「島風」 基準 2,567t |
NFスペック | クラス | レベル | 価格 | 耐久力 | 基準排水量 | 満載排水量 | 射撃管制装置 | 機関 | 偵察機 | 乗員数 |
島風 | DD3 | 32 | 249,600 | 6,400 | 1,276 | 3,300 | 35 | 38 | − | 7 |
NFスペック | 武装1 | 武装2 | 武装3 | 武装4 | 武装5 | 武装6 |
島風 | 69 | 38 | 38 | 38 | 69 | 69 |
copyleft 2003 yukikaze