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「Z計画」には、主力戦艦である「H級」だけでなく、より高速の巡洋戦艦「O級」も含まれていた。「O級」の「O」は、仮称の通りH〜Nまで建造が予定された「H級」に続くドイツ海軍の主力艦の通し番号で、「O」「P」「Q」の3隻の建造が予定されていた。
「シャルンホルスト級」は、当初38センチ連装砲を搭載する予定だったが、イギリスを刺激したくないと言う政治的判断と、38センチ連装砲塔の制作に今少し時間が掛かると言う技術的要素から、後日38センチ連装砲塔に換装出来る設計で、すでにポケット戦艦に搭載していた28センチ3連装砲をとりあえず搭載した経緯があったが、42年に損傷を受けた際の「グナイゼナウ」の38センチ連装砲塔換装も予定のみで実行はされなかった。
「O級」はこの予定を先取りする形で、38センチ連装砲3基を主砲とした。砲塔が1基少ないものの、「ビスマルク級」に準じた攻撃力を備えていた。主砲塔以外で「シャルンホルスト級」との最大の相違点は機関である。搭載されているのはポケット戦艦に搭載されていたMZ42/58型を小型でより信頼性の高いものに改良した、出力14,500馬力VZ45/58型。全機関をディーゼル機関にすれば航続距離は伸びるが、高速性を要求された「O級」では出力が足りず、外側2軸のみおのおの4基づつのVZ45/58計116,000馬力が使われ、中央軸は蒸気タービン60,000馬力が使われた。総計176,000馬力の機関は「O級」を33.5ノットの高速で航行させる事が出来た。さらに両舷のディーゼル機関のみの航行でも25ノットの高速巡航が可能だった。
2本の煙突の間のには、水偵が主砲の爆風から耐えられる様に、カタパルト2基が両舷に向けて装備され、反復使用が可能だった。これは、通商破壊艦としての任務に欠かせない要素だった。装甲は「シャルンホルスト級」に比べてかなり薄かった。通商破壊に専念させて、主力艦決戦には参加させない予定だったのか。
「O級」は何度も設計の変更が行われている。当初は通商破壊艦ということから、ポケット戦艦の改良型として検討、装甲強化を図り自艦の主砲に対応する防御力を持つ28センチ3連装砲2基、15センチ連装砲2基、排水量23,000tクラスの艦が予定されていた。しかし、これではポケット戦艦に比べて排水量が倍で攻撃力が同じと不評で、主砲を38センチ連装2基とした排水量23,700t案も有ったが、わずか4門の主砲では有効な射撃が出来ないと、この案も頓挫する。紆余曲折の末、船体を大型化して主砲3基、副砲3基の「シャルンホルスト級」と同じデザインが採用された。
当初より通商破壊を目的とした「O級」は、早期竣工を目指して起工から竣工を3年半という短期の工期を予定されたが、他の「Z計画」艦と同様、大戦の勃発により、起工されることなく建造は中止された。
「O級」
基準排水量/ 28,900 t (満載排水量/ 35,400t)
全長/ 256.0 m
最大幅/ 30.0 m
喫水/ 8.02 m
速力/ 33.5 ノット
機関出力/ 176,000 馬力
航続距離/ 19ノット時16,000海里
兵装/ 45口径38センチ連装砲 3基
55口径15センチ連装砲 3基
65口径10.5センチ連装高角砲 4基
37mm連装対空機関砲 4基
20mm4連装対空機関砲 5基
53.3センチ魚発射管 6基
水偵/ 4機
乗員/ 1,965名
同型艦 「P」「Q」
NFスペック | クラス | レベル | 価格 | 耐久力 | 基準排水量 | 満載排水量 | 射撃管制装置 | 機関 | 偵察機 | 乗員数 |
Oプロジェクト | BC | 68 | 1,400,000 | 18,000 | 11,153 | 43,600 | 103 | 60 |
NFスペック | 武装1 | 武装2 | 武装3 | 武装4 | 武装5 | 武装6 | 武装7 | 武装8 | 武装9 | 武装10 |
Oプロジェクト | 316 | 316 | 78 | 78 | 45 | 45 | 45 | 45 | 78 | 316 |
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