ニューメキシコ級(BB)('03.6.24)

基本的には「ペンシルヴェニア」の改良型で1914年度計画で3隻(内1隻は旧型戦艦2隻をギリシャに売却した利益で追加された)が建造された「ニューメキシコ」級。主船体の寸法はほぼ同じながら耐航性を考慮して、それまでのアメリカ戦艦の流れだった水線下が大きく張り出したいわゆる「ラム型バウ」から艦首上部が大きく張り出した「クリッパー型バウ」を採用されたのが大きな特徴だ。主機は「ニューメキシコ」がタービン電気推進、「ミシシッピー」「アイダホ」がタービンと二種類の主機を搭載、いずれも新型タービンを採用している。

副砲は初めから艦首楼上の装甲室側壁に設けられ、主砲は45口径から50口径に改められ、砲塔も平らな装甲版を組み合わせた形状(現代のアメリカ主力戦車M1A1の砲塔にちょっと似てます)のものとなった。1930年から34年にかけての近代化改装で前後マストは籠型から塔型となり、バルジの新設、対空砲も強化された。

3隻とも1941年中は大西洋に於いて中立哨戒に従事、開戦時の真珠湾攻撃を受けずに済み、開戦後は太平洋に移って各地に転戦している。その間対空機銃の増設、レーダーの新設、煙突上部の延長、3番砲塔上のカタパルトの撤去など細かな改装はあったが基本的な艦容に変化はなかった。

「ニューメキシコ」は特攻機による損害を二度受けたが軽微に済み、「ミシシッピー」「アイダホ」ともにさしたる損害を受けずに終戦を迎えている。戦後「ミシシッピー」は実験艦として改装を受け「AG−128」の艦番を与えられ1956年まで使用が続けられた。

同型艦

ニューメキシコ New Mexico BB−40 1918年竣工 1946年除籍
ミシシッピー Mississippi BB−41 1917年竣工 1956年除籍
アイダホ Idaho BB−42 1919年竣工 1946年除籍

 

諸元

排水量
全長
最大幅
吃水
出力
速力
航続距離
兵装



水偵
乗員

「ニューメキシコ級」

基準33,400t 、33,000t (BB-41)
190.2m 、190.7m (BB-41)
32.4m
9.0m
40,000馬力
21.75ノット
14ノット時8,000海里
35.6センチ3連装砲 4基 (12門)
12.7センチ単装砲12基
12.7センチ高角単装砲 12基

3機
1,930名

 

NFスペック 不明

 

アメリカ 

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