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嚮導駆逐艦(きょうどうくちくかん)として設計された最後の艦型となった「サマーズ」級(嚮導駆逐艦とは、水雷戦隊旗艦、輸送船団の護衛指揮艦として、司令部機能をもてる様に艦橋、艦型を普通の駆逐艦より大きくしたものと思って差し支えないでしょう)。これ以降の駆逐艦は元々艦型が大きくなり、わざわざ別設計で嚮導駆逐艦を考えなくとも良いようになっていったと共に、日本海軍と同様に軽巡を水雷戦隊旗艦として運用する方向がとられていった為、最後の艦型となった。「クレイブン」級と同時期に「ポーター」級の後継型として1934年度に2隻、45年度に3隻が発注され、37年から39年にかけて順次竣工している。
平甲板型は甲板が艦首から一面上に艦尾まで延びているが、この艦型は典型的艦首楼型で艦橋後部で甲板が一段低くなっている。これは凌波性を確保すると共に、重心を下げて復原性を確保する為の技法で、反面、後部甲板の乾舷が低くなり荒天時の兵装運用に難があることが欠点としてある。
兵装を最大限に搭載する為に、4基のボイラー缶を一本の煙突にまとめた為、アメリカの駆逐艦の中では特異な艦容となったが、船体中央部に大きなスペースが生まれ、煙突前後の中心線上に4連装魚雷発射管3基が搭載可能となり、後の「島風」(片舷15射線)の出現まで当時最高の片舷12射線と強力な雷装となった。また、発射管は、「マハン」級の荒天時の運用不能の経験を生かし、すべて一段高い位置に装備されている。砲は艦前後にそれぞれ2基づつ12.7センチ両用連装砲塔を背負い式に配置されたが、強力な雷装と大型艦橋と合わせてトップヘビーとなってしまい、2度にわたる改装の際に艦橋の小型化、後部マストの未装着と対策はとったものの、復元性に難を残した。後に2番砲塔の撤去、中央魚雷発射管の撤去など行なわれたが、復元性は充分とはいえず、1944年9月13日にハバナ沖でハリケーンにより2番艦「ウォーリントン」を失った。大戦中の本級は、おもに中部大西洋で行動し、「ウォーリントン」以外の喪失艦はない。
同型艦
サマーズ | Somers | DD−381 | 1937年竣工 | 1947年除籍 |
ウォーリントン | Warrington | DD−383 | 1938年竣工 | 1944年荒天により沈没 |
サンプソン | Sampson | DD−394 | 1938年竣工 | 1945年除籍 |
デイヴィス | Davis | DD−395 | 1938年竣工 | 1947年除籍 |
ジュエット | Jouett | DD−396 | 1939年竣工 | 1946年除籍 |
諸元 排水量 |
「サマーズ級」 基準1,850t |
NFスペック | クラス | レベル | 価格 | 耐久力 | 基準排水量 | 満載排水量 | 射撃管制装置 | 機関 | 偵察機 | 乗員数 |
サマーズ | DD3 | 22 | 72,000 | 6,200 | 1,060 | 2,838 | 40 | 26 | − | 7 |
NFスペック | 武装1 | 武装2 | 武装3 | 武装4 | 武装5 | 武装6 | 武装7 |
サマーズ | 61 | 61 | 28 | 28 | 28 | 61 | 61 |
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