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1930年代の後期、ドイツ「シャルンホルスト」、日本の超大型巡洋艦計画に対抗す為に計画された「アラスカ」級は戦艦と巡洋艦の中間の大きさと性能を持つ主力艦である。正式には大型巡洋艦(Large Cruiser)に分類される。船体構造、防御方式は巡洋艦に、マスト構造や主兵装は戦艦に準じている。1940年度計画で6隻が認められ、3隻が着工、優先順位の関係で工事は遅れ、44年に2隻が完成。3番艦「ハワイ」以降は完成に至らなかった。
「バルチモア」級と同様に高い乾舷を持つ平甲板型を採用し、武装配置も同様であったが主砲には戦艦「アーカンソー」で採用された30.5cm砲を仰角45度に改良し射程を強化したものを搭載している。艦橋、後橋は戦艦に準じた構造となっていたが対空兵装は重巡の流れに沿って12.7cm連装両用砲を前後主砲に背負い式に各1基、2基がそれぞれ左右両舷に配置されている。全長は「ノースカロライナ」級や「サウス・ダコタ」級を上回り「アイオワ」級に近いものがあったが、船体長:幅比は9:1となっていてかなり細長いものであった。
一番艦「アラスカ」は44年6月に、2番艦「グアム」は44年9月に竣工し、それぞれ機動部隊護衛として「アラスカ」は硫黄島上陸作戦、「グアム」は沖縄上陸作戦より実戦投入されたが、すでに大勢は決しており目立った戦果は上げていない。機動部隊護衛艦として完成の遅れを惜しまれるとの評価もある反面、重巡と行動するには大きすぎ、戦艦と行動するには防御(特に水中防御)不足で、第二次大戦中に建造された主要な艦の中では最も有効でなかった、との酷評もある。2艦は二次大戦後、朝鮮戦争に艦砲支援を行い、艤装途中の3番艦「ハワイ」はミサイル巡洋艦への転用を計画された事もあり、52年には指揮艦CBC−1の艦番を与えられた事もあったが結局完成を見ないまま58年に除籍、後を追うように「アラスカ」「グアム」も60年に除籍解体されている。
同型艦
アラスカ | Alaska | CB−1 | 1944年竣工 | 1960年除籍 |
グアム | Guam | CB−2 | 1944年竣工 | 1960年除籍 |
ハワイ | Hawaii | CB−3 | 建造中止 | |
フィリピンズ | Philippines | CB−4 | 建造中止 | |
プエルト・リコ | Puerto Rico | CB−5 | 建造中止 | |
サモア | Samoa | CB−6 | 建造中止 |
諸元 排水量 |
「アラスカ級」 基準27,500t |
NFスペック | クラス | レベル | 価格 | 耐久力 | 基準排水量 | 満載排水量 | 射撃管制装置 | 機関 | 偵察機 | 乗員数 |
アラスカ | BC | 54 | 910,000 | 13,200 | 10,085 | 34,253 | 95 | 83 | 2 | 9 |
NFスペック | 武装1 | 武装2 | 武装3 | 武装4 | 武装5 | 武装6 | 武装7 | 武装8 | 武装9 |
アラスカ | 279 | 279 | 70 | 70 | 70 | 70 | 70 | 70 | 279 |
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